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こんにちは、銀座いち利のみたざきです。
またお会いできました。
今日は、女将流の前結びをお伝えしていきたいと思います。
前結び、おすすめの方は、まず一番目は、後ろに枕が上げにくくなった方。ちょっと手が痛くて上げにくいわという方。
それと、前でお太鼓をつくりますので、柄合わせをきれいにしたい方におすすめできると思います。
では始めていきましょう!
■前結びの方法
では始めます。
今日は前結び。皆さんには今日名古屋帯でね、初めてなのでやっていただきたいと思います。
この帯板、この間もちょっと説明させていただいたんですけど、帯と板と一緒に回すタイプでやっていきたいと思います。
こんな風に回ります。
こちらが背中心になるんですけど、そこにクリップを2つ、大きめの方が、帯がしっかりとまると思います。
これが準備ですね。
ここから始めますので、今日名古屋帯になりますから、こんな感じで手先を細く2つに折っていただいて、
手先、ご自分のちょっと手の長さでひきます。これが手先返し分になるんですけど、
クリップを必ず板と一緒に2つとめます。これで緩んできませんので、必ず2つ、板と一緒にとめてください。
で、外三角にして、右の肩に乗せます。
これで、ご自分で回って、帯を回すんではなくて、ご自分で回ってください。
こちら手先落ちやすいけど、あまり気にしないで進めていきます。
まず左側でとめます。これで1周です。
で、ここに三角のところがあるんですけれど、右の右手の人差し指と中指で、しっかり持っていただいて、1周目グーッとここで締めます。
それで、締めたところで板と一緒に左手で持っていただいて、右手でクリップを下から板と一緒にとめます。
これで1周きれいにまわってきますので、これをシワないように前へ前へシワを戻していただくときれいにいきます。
これで2周目ですね。2周目こちらもご自分で回ってください。
2周目回ったらやはり、左側でとめます。
ここまでは名古屋帯も黒帯も2周することには変わりはないので、皆さんここまでは基本と思ってやってみてください。
クリップでとめなおしました。
背中をちょっとさすっていただいて、こういうシワがあった場合、これは緩みです。これを伸ばしていただいて、背中から前の方にしっかり結んでいただくと、シワなく帯がしっかりとまっていきます。
ここから左の手で手先を持っていただいて、左のクリップまで一気に上にあげます。
ここから輪を下にしていただいて、右の腰を通って後ろにいきます。
大体真ん中か、左の腰あたりまであれば十分だと思います。
こちらの左のクリップを右手で持っていただいて、後ろを下から、板と一緒に手先をとめてあげます。
必ず2か所、いまおへそのところと後ろのところにクリップがついてます。これで途中で電話がなったり、ちょっと何かしても絶対緩んでこないので、必ずクリップを板と一緒にとめてあげてください。
で、こちら少しこうぐちゃぐちゃっとなってますけど、これを板、つるつるした板の中にいれてあげます。
これが枕になります。枕の台ですね。皆さんよく枕が落ちやすいって言いますけど、ここに乗る感じになりますので、少し、くしゃくしゃっとしてた方が出っ張りがあってしっかり乗ると思います。
で、鏡をみながらで大丈夫です。こうやってお太鼓作っていきます。
今ちょうど、この帯、ここだと少しきついのが分かりますよね。この場合は、ここにあるクリップ、おへそのクリップを右に移動していただくと、少し距離がでてくるので、上げやすくなるっていう、これが前結びの利点になるんですね。ちょっと分かりますかね。真ん中のクリップを右側に移動してあげる。そうするとその分少し出てくるので、ちょっとこう帯が短い方、便利にお使いになれると思います。
内側のシワを伸ばしていただいて、上からきっちり、この先程の台の上に乗せてあげてください。
で、後ろで帯の中でしっかり結ぶことです。これを緩ませてしまうと、枕が落ちてしまいますから、しっかり乗せてあげてください。
で、鏡できっちり、もう少し下に下げましょう。こんな感じで、きれいに。
これが真っすぐなっていないと、きれいなお太鼓はできません。ちょっと斜めだったりこんな風になってたら、鏡を見ながら「ちゃんと真っすぐに落ちてるかな」「膝のところまでいってるかな」って。
膝より短い場合は、ちょっとお太鼓が難しくなります。必ず膝くらいまでの長さになるようにお太鼓を決めてあげてください。
はい、これから帯揚げをかけます。帯揚げ、皆さんいろんな掛け方ありますけれど、内側に、2つ折りでかけてます。内側にかけます。
帯の枕の下のシワをきっちり取ってあげてください。そうすると、帯揚げというか枕の線が、帯山がきれいになります。
これも後ろでとめておきます。軽くとめてあげてください。そうすると、こんな感じですね。
中、長い方、短い方いろいろあると思いますけれど、必ず枕の下のシワをとること、これがポイントです。ここにシワをつくってしまうと、必ず上の方にシワがあがってきますから、気を付けて必ずここは直してください。
ではお太鼓をつくっていきましょう。
皆さん真っすぐかどうか確認してください。曲がっていないようにしていただいて、帯の下線まで、このたれの長さがあるといいですね。
で、仮紐をお持ちください。これをお太鼓の内側に入れます。
私の身長でだいたい、正方形くらい、皆さん正方形と思ってください。背の高い方は少し縦長の帯、つくっていただいても大丈夫ですよ。帯の下線、私は気持ち下になりますけれど、糸目を通します。
それから真ん中を持っていただいて、片方の手で一気に上げていきます。
たれすこし短くても大丈夫です。あとでね、引っ張りますから。
で、後ろをこのように、仮紐を後ろでとめてください。しっかりとめましょう。帯の中で全部とめていただければ大丈夫ですよ。くるっと全部紐ごと持って一周しますのでね。ちょっと私今結びづらいですけどこんな感じでね。
今たれが少し短いです。(たれの長さは)指一本って言いますので、ここで少し出しときます。ゆっくり出して大丈夫ですから、ここで最後に形を整えます。真っすぐかしら~って、これがこう出てる場合はこちら側を引っ張る。前だったらできますよね。ゆっくりご覧になって形を整えてあげてください。
後ろにクリップ1つついてますから、こちらを下から引き抜いて、襟元につけておきます。これ帯揚げで使えますので、忘れずつけておいてください。
今クリップはここと、あとこの中、ちょうど真ん中くらいに1つクリップついてますから、2つのクリップ。必ず位置を確認してくださいね。
で、右側の方から、手先を引っ張りだしていただくと、こちらに手先が出てきます。輪が下になってます。この仮紐の位置、ピンクの位置のところに通してあげてください。形が崩れないように通してあげてください。
左側は中身が見えないように2センチぐらい、2センチから3センチかぶせてあげてください。
で、こちら(右側)も真っすぐになるように、ちょっと、少し長い場合は中にいれこんでしまいます。こんな感じですね。真っすぐになります。
それから、帯締めを手先の真ん中に、中央に通るような形で、とめます。後ろにとめるか、わたしはいつも右側でとめてるんですけど、これもしっかり結んどいてください。仮どめいたします。あとでね、結び直しますから、
こんな感じでできました。きれいなお太鼓だと思います。これで、帯をグル~っと回します。
ここが皆さん、どうやって回すのって思ってらっしゃるかもしれないんですけど、上から下にこう押しおろさないように、逆に、下から上に持ち上げる感じで回していきます。
真横、右と左真横を持っていただいて、板のつるつるしたところをきちっと探してください。指を4本入れました。板と帯をしっかり持っていただいて、90度ずつ2回に分けてグル~っと回します。
右回りになりますので、左手がおへそのところに来るまで。まずお太鼓が真横に来ます。たもとをしっかり持っていただいて、ちょっとこういう形で。これが半分。あと半分ですね。
左側もしっかり指4本入れていただいて、よいしょ、ゆっくり回してください。
そうすると、ちょうど定位置がこの辺でしょうかね私はね。
ちょっと心配な方はこう手をあげていただくと、端(脇)から見えた場合はそちらに寄ってるかなって、ちょっと直していただけます。
はい、皆さんきれいに出来上がったと思います。
最後に後ろのクリップ。どこに行っちゃったかしらって心配する方多いと思うんですけれど、ここに1つ入ってます。私は中に入れ込んでしまったのでほとんど見えない状態になってますけれど、ちょっとね、ぽこって出ちゃった人、中に押し込んでください。帯板と一緒にグーッと中に押し込んでしまうと、中、皆さんヒップのところへこんでいる方が多いので中に入っていきますから、できればつけておいていただいた方が緩まないですむと思います。
■まとめ
どうでしたか皆さん。前結び覚えていただけたでしょうか。今回前結びということで、2つクリップを使っていただきました。このクリップの移動さえしっかり覚えていただければ、どなたでも簡単にできると思います。
まずは練習が大事ですね。きれいにお太鼓ができたっていうこの喜びが、着物の着方にまたどんどん繋がっていくと思いますから、練習してみてください!
また次の動画でお会いしたいと思います。
■おまけ
今日のおまけコーナーなんですけど、通常私は2度上げをしておりません。おはしょりがね、こうやって、皆さんが同じように、左側のおはしょりが長くなると思います。これ船底型って言って、必ず左側が長くなります。
これの直し方なんですけど、私はもう2度上げせずに、最後、帯結びが終わってから、帯の板の内側にいつも入れ込んで着てます。そうすると紐が一本少なくて済みます。
こう下がっていると結構皆さんお尻が下がって見えますから、気を付けてこれは後ろに、お太鼓の中に真っすぐ入れていただくと、きれいにいくと思います。ちょっとした気遣いできれいに見えると思いますので、ちょっと皆さんもやってみてください。ポイントでした。
--それは体型関係ないの?
体型関係なく、これはこの板の内側、つるつるした板の内側があります。その中に入れていただくと。
今はまあ、おはしょり真っすぐなのが当たり前なんですけど、着てたら必ず斜めにおはしょりって出てきますから、それを平らにするために皆さん二度上げと言ってね、あの腰紐もう一本使っている方多いですけど、やっぱり楽に着たいですよね。ちょっと手間を一つ省いて、最後のフィニッシュでやっていただいてます。試してみてください。
銀座いち利の女将ちゃんねる
銀座いち利の女将、『みたざき要子』が主役のYouTubeです。
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銀座いち利とは、「産地に着る人の思いをつなぐ」をコンセプトに、2008年銀座柳通りに産声を上げました。
専任のバイヤーが産地工房で直接買い付けた着物をご紹介するという
独自のスタイルへのこだわり。
それは、日々の暮らしの中で着物を楽しむ方に、「本物」をお届けしたいという、
いち利の願いです。
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