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2017年3月掲載春のお悩み、ズバッと解決!
失敗しない入卒式コーデ


今日から3月。桜の開花が心待ちな頃となりました。
いち利では先月から着付教室に入校された新しい生徒さんが、お花見に観劇にと春のおでかけを楽しみにレッスンに励まれています。

中には、お子様の卒業式や入学式を目標にひときわ熱心に頑張っておられる方、「この着物、入学式に着ていけますか?」とお持ちになる方も。
春だなあ、と実感する教室のひとコマなのです。

このコラムの最初の回は「入卒式のきもの」というテーマでしたが、着物と帯のコーデだけでなく小物から髪型まで、お母様方のお悩みは尽きませんね。
今回は大切なお式で失敗しないお支度のマメ知識をお話したいと思います。

ちなみに、2月から「いち利モール」でこれまでのバックナンバーをまとめてお読みいただけるようになりました!よろしければ、のぞいてみてくださいね。

さて、まずは着物と帯。
近頃は「これじゃなきゃダメ!」ということの少ない風潮ですし、私も「あれはダメこれもダメ」となって着物の間口を狭めるのは好きではありません。
基本的には「お子様が主役」ということを第一に、その場にふさわしい雰囲気であれば、訪問着、附下、色無地ばかりでなく、江戸小紋や飛び柄の小紋でも良いと思います。
帯はやっぱり袋帯ですが、金銀の留袖用ではなく白地など控えめなものを合わせます。

全体の色柄は上品にはんなりと、飛びぬけて目立つ色がないようにまとめます。個性的なもの、趣味のお着物はお式ごとには似つかわしくありませんから。
梨園の奥様たちの着物姿を思い出してみてください。淡いグリーンのようなクリーム色のような…何色とも何の柄とも印象に残らないのにとても上品で、きっと良いものだろうなと想像させる装いです。
これは、歌舞伎の公演中毎日ご挨拶に出るのに、「あ!また同じ着物」と思わせないためでもあるのです。

私たちも、よそゆきをそう何枚も作るわけにいきませんから、こんな着物選びはぜひ取り入れたいですよね。
出しゃばらず品良く、着物だけが一人歩きしないでその人自身の美しさを引き立てるようなものが素敵です。定番の古典模様も、こういったお祝いの場には着映えするものです。
かなり控えめな色柄でも、着物地がりんずですと絹ならではの自然な光沢感がほど良い華やぎを添えてくれます。普段はあまり出番のないりんずの訪問着や附下ですが、お持ちの方はぜひ合わせてみてくださいね。

もう一つ、入卒式コーデで失敗しないポイントは、「卒業式は控えめに」「入学式はきれいめに」!
卒業式はお世話になった先生に感謝の気持ちを表現する場ですから、少し地味かしら?というくらいシックな感じでちょうど良いのです。無事に卒業してくれたことが嬉しくてつい華やかな装いにしてしまうと、驚くほど周囲から浮くことも…。
対して入学式は、春うららでまわりの方もきれいな色をお召しです。こちらはお祝いの気持ちをあらわし、明るく晴れやかな装いがしっくりなじみます。

卒業式は色無地で礼を重んじ、入学式は訪問着で華やかにと着分けるのもいいですね。帯は同じでもそれぞれのテーマにふさわしい装いになりますよ。

次は小物まわりです。
小学校の入学式でたまにお見かけするのが、振袖の一式と思しき帯〆帯揚をお使いの方。ほかにも赤い重ね衿、お花の髪飾り、セットの草履とバッグなど…これらはやっぱり、一生一度の成人式のためのものですから、思いきって次の世代にお譲りするのも一つです。入学式は、今後のためにも落ち着いたお母様らしい装いに替えるチャンスと思って!

半衿は白がぴったりと思いますが、控えめな刺繍衿もいいでしょう。お譲りもののお着物などで地味すぎる場合には、淡いピンクの重ね衿を入れると明るい印象になりますよ。

ハンドバッグはレザーでも良いので、シンプルで着物に合うものを。学校の書類をたくさんいただきますが、ビジネス用のバッグは避け、増えた荷物を入れるためのサブバッグを用意しましょう。風呂敷も、お膝に荷物を載せるとき着物に掛けたりと重宝しますよ。

アクセサリーは、結婚指輪以外は外しておきましょう。腕時計は実用品として必要ですが、ブレスレットは着物の袖口をいためますし、衣紋を抜いた首筋にネックレスが光るのはとても目立つものです。髪飾りは着姿に彩りを添えてくれるアイテムですが、入卒式では付けなくてもかまいません。付ける場合にも、あくまで上品で控えめがいいでしょう。ヘアスタイルも、自然な髪のツヤを生かしたシンプルなものがおすすめです。

仕上げには、必ず道中着や道行などを羽織って。洋服ならスプリングコートを羽織る時期ですし、訪問着はドレスにも相当しますから、上着無しで電車やバスに乗るのはおかしいですね。

そうそう、事前に着付けを何回か練習して、晴れの日の装いの準備をするのも忘れずに。
心を込めてお支度なさったお姿は、写真だけでなくお子様の心の中に、ママが素敵な着物姿で参加してくれたという思い出として一生残ることでしょう。
今は幼くてわからなくても、きっといつかわかってくれる日がくる。私はそう思うのです。