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長襦袢の身幅が足りない時の超☆裏技!の巻

星わにこ
2019/10/30 00:00
 着物のトップシーズンがやってまいりましたね。今月の頭は暑くて袷なんて‥‥と思っていましたが、すっかり肌寒くなって、着物を快適に着られる気温になりました。紅葉狩りなどなど着物でおでかけしたくなりますね。  さて、もっぱら嘘つき衿で簡単に着物を着てしまっている私ですが、やはりちょっと気合いを入れてお洒落するぞ! な~んて、訪問着などをひっぱりだしてくると、それにあわせて作った長襦袢を着たくなります。  そんなとき。あれっ。長襦袢の衿がしっかり被らない。衣紋が抜きづらい。前のあわせがなんだか浅い‥‥もしかして、縮んだ!?  そうそう。着物とか長襦袢って、あまり着ないでしまっておくと、縮んじゃうんですよね~な~んて理由はなく、はい‥‥わたしが育ちました。というわけで、若い頃の着物や長襦袢の身幅がビミョウに(いえかなり)キビシイ。  痩せるしかないよね、とあきらめていたのですが、先日着付師さんに、そんな長襦袢の胸元をしっかりあわせる裏技を教えてもらいました!  それは、なんと、長襦袢の「脇をほどいて開く」という荒技!! 着付師さんも、どうしてもだめなとき、急を要する時、ご自分のものでほどいてもOKというときのみだけど、とはおっしゃっていましたが、なるほど、そうすれば衿をしっかり胸にかけられるので、衣紋もきっちり抜けますよね。  ただ、裾周りのあわせは深くならないのでそこは諦めですが、見えない部分なので不問で。袖の付け根から、腰の部分くらいまでの間の脇縫いをほどくのですが、それでも足りないときは、裾までほどいたこともあるそう。  あくまでも、どうしようもないときの応急処置、とおっしゃってましたが、もうちょっと衿があわせられたらいいのに‥‥と思うような、古い長襦袢でやってみるのはアリだと思います。よい子は真似しちゃいけません、な秘技とも言えるかも(笑)  肌襦袢の衣紋が抜けなくて、首元から見えてしまうような時に脇縫いをほどいてしっかり衣紋を抜き、胸の合わせを深くする裏技と同じ原理ですね。長襦袢を解く、という発想がなかったので目からウロコでした!  あまりないかもしれませんが、袷になっている長襦袢とかだとほどくのがちょっと難しいかもしれません。  もし、着用予定が差し迫っていてどうしても縮んだ(違)長襦袢を着なくてはいけないとき、背に腹は替えられない時、心の片隅に覚えておくとよい裏技かと思います。  どうも着づらいな~とか、うまく衣紋が抜けないな~と思っている長襦袢があったらそれはもしかしたら身幅が足りてないのかも!? あまり丈しか気にしない長襦袢ですが、そんなときは自分に身幅があっているかどうかも、ちょっと着目してみてはいかがでしょうか?

即位礼正殿の儀。装束の色で身分と年齢がわかる?の巻

星わにこ
2019/10/23 00:00
 令和元年10月22日祝日、即位礼正殿の儀がとりおこなわれました。台風19号の被害があり、いろいろと落ち着かない中、奥ゆかしく儀式が行われるのをテレビでみておりました。お祝いの気持ちと共に、装束スキーとしても、色や文様、着付などなど食い入るように見て家族にやや引かれていたりもしましたが(^^;)  装束は、皇室の儀式や神事にときに着用されるものであり、平安時代の形を今に伝えています。美しい形、色、正絹の輝き、どれをとってもひたすらに素晴らしい、世界に誇れる日本の伝統ですね。  男性は「袍(ほう)」女性は「十二単(じゅうにひとえ)」を着用します。この装束の色や文様には意味があり、立場や年齢によって変わります。奈良時代に制定された律令制では身分によって、着られる色が定められており、それが「禁色(きんじき)」です。  中でも、一人しか着ることがゆるされないのが絶対禁色。それが、太陽が最も輝く時の色を現したとされる「黄櫨染(こうろぜん)」と朝日が昇る色を現したとされる「黄丹(おうに)」です。黄褐色のような黄櫨染は、ハゼ・スオウで、濃い橙色のような黄丹はクチナシと紅花でそれぞれ染められています。黄櫨染は天皇陛下が、黄丹は皇太子がお召しになる色。令和の式典では、黄丹は皇嗣(皇位継承順位第1位の皇族)である秋篠宮殿下がお召しになりました。  テレビで30余年ぶりに見る平安絵巻のような装束での儀式を食い入るように(主にパーフェクトな袍や十二単の着付けを)拝見しておりました。今回は、外の廊下をお通りになる姿は見られず、高御座(たかみくら)の帳から天皇陛下がお姿を現される様子が、本当に荘厳で感動的でした。  女性皇族のお召しになっている五衣唐衣裳(十二単)にも色の違いがあり、皇后陛下しか着ることをゆるされないのが純白の唐衣(一番上の上着)。他の女性皇族の皆様は紫の唐衣をお召しになっていました。  その下の表着(うわぎ)は、年齢によって色が違います。高齢者(概ね40歳以上:え~~!)が二藍(紺)、それ未満が赤をお召しになります。  その下には打衣(うちぎぬ)を羽織り、その下に五衣(いつつごろも)といって、5枚の内着を着ています。この内着の色の重なりが、いわゆる十二単の重ねの色目であり、美しいグラデーションとなっています。等間隔で並び、胸元だけでなく、膝のあたりの衿下、そして裾にかけて引かれる重なりとこれぞ十二単のクライマックスやあ~!と言いたくなるような美しさ、たまりません!  あとは、長袴のお色も違っていたのに気付かれましたでしょうか? 雅子皇后陛下や秋篠宮妃紀子様は赤い緋袴(ひのはかま)、眞子様や佳子様は紫のような濃色(こきいろ)の袴でした。緋色は既婚者、濃色は未婚者(既婚でも第一子出産まではOKという説も)の色目とされています。  実は打衣や、単(五衣の下、肌着の上に着る)も同様のルールがあります。こうした色目でも立場や年齢を知ることができるのですね。そんなところにも注目して見ていただくのも、面白いのではないでしょうか。  装束が、その形だけでなく、決まりや着付け方とともに、1000年以上受け継がれていることはすごいことだなと思います。実際に儀式などで陽の目を見るのは、稀なこと。しかし、重要なこと。その日のために、守り、伝えている方々の努力に頭が下がります。着物も、そういうエッセンスを十分に受け継いだ、民族衣裳なのだなとしみじみ。  こういうことこそが「文化」なのだなと思います。  儀式が始まると、降りしきっていた雨が止み、虹がかかるというミラクル。そして富士山の初冠雪が雲間から姿を現すという、まるで神話のワンシーンのような出来事がおこったのにも胸が熱くなりました。  即位を宣言されるお言葉の中で、平和と福祉という言葉が、特に心に残りました。今回の台風の被害のように、辛いことや大変なこと、いつの世もたくさんの試練はあります。でもその中でも、みんなが自分が守りたいもの、大切にしたいものを見極め、人間らしく生きていける時代になってほしいと、こころより願う大切な1日になりました。弥栄。

楽しみ方も4通り。リバーシブル3部式作り帯の作り方の巻

星わにこ
2019/10/16 00:00
 台風19号で被害にあわれた皆様に心よりお見舞い申し上げます。東京住まいの私も気が気ではない時間を過ごし、日常生活が送れる有難さを噛み締めました。一日も早い復旧を祈っております。  先週のコラムで紹介した羽織のお袖サコッシュですが、気にって持ち歩いています。絞りのふわふわの触感が、すごく癒されて、お気に入りの布を身につける喜びってすごいなと実感中。正絹のパワーも感じます。  乳のアクセントには、鍵をカニカンで引っ掛けて使っています。これがカバンの中での行方不明を防いでくれて結構便利。可愛いからとつけた乳ですが、役にたってます!  どちらかというとできたら着物はそのままで着たい、とリメイクには積極的ではなかったのですが、気軽に身に着けられるものにして楽しめるのもいいなあと思っております。  さて、またまたソーイングネタなのですが。オリジナルプリントの布で帯を作ろう!という無謀なチャレンジをしました。  友人達と「フォントかるた」というかるたを作って販売しているのですが、そのフォントかるた模様の布を作ったら面白くない?という話で、とうとうオリジナルプリントで一反(50メートル(爆))の布を作ってしまった私達。それぞれ、バッグがほしいとかエプロンがほしいとか、好きなものを作ろうということになったのですが、私はもちろん、帯が欲しい(笑)。  もう一人のキモトモと共に、作り帯を作ろう!という話になりました。本格的な作りでは無理なので、ミシン縫いで、三部式にすることに。  三部式のいいところは、平らな状態のパーツを組み合わせればいいこと。なので、どうせなら裏表のリバーシブルで使えるようにと考えてみました。  キモトモが急ぎ着用したいパーティがある!とのことで、頑張って縫い縫い。  プリント布が結構ぎっしり模様なので(笑)、裏面とたれは無地にして、無地ではちょっと淋しいので、布描きペンで字を書いてみました。フォントは游明朝(笑)。好きな布が使えるのが手作りのいいところ。  これを胴部分(幅17センチ×長さ160センチ)とお太鼓部分(幅31センチ×長さ100センチ)、手部分(幅17センチ×50センチ程度)にわけて縫っていきます。  布はオックスなのですが、そのままではペラペラすぎるので、中に接着芯を貼りました。ただ、まだ暑い時期に作ったのでちょっとでも涼しいほうがいいという気持ちが働き、薄手の芯にしてしまったのですが、考えてみれば真夏には使わないだろうなので、もっとしっかりした厚い芯にすればよかったなと反省。厚手のほうがきれいに形が作れますし、やっぱりちょっとフニャフニャしちゃったそうです(キモトモ談)。  胴部分には、紐をつけます(腰紐を半分に切ってつけると縫わなくていいのでラクです)。今回、模様部分の余りのインパクト(笑)にお太鼓のタレの部分は無地にしたくて、途中継いで作りました。  あとはこれを装着するだけ。この三部式作り帯の弱点は、お太鼓の山が落ちやすいことなので、胴を巻いたら枕をのせるあたりにハンドタオルなどで「受け」をつくってあげるといいです。「トンボ」などを使ってもいいと思います。  この部分に、胴にひっかけるフックなどを縫い付ける方法もあるのですが、そうすると全部平らにたたんでしまえる三部式作り帯の良さが減るような気がするので、そのままがオススメです。  今回リバーシブルで作ったので、裏と表と組み合わせて4種類(手のむきを含めるともっと)の帯が楽しめます(イラスト参照)。  また、どうにも結びにくい短い帯とか、模様がうまくでないもの、シミがあってお太鼓だけ裏を使いたいものなども、思い切ってカットしてこの三部式にしてしまったものもあります。ただ、切ってしまうと元には戻りませんから、切ってもいいなと思うものに限るということで。  とにかくまっすぐ縫うだけなので、縫い物といったら、子どもの入学セットをなんとか作れた!程度のわたしでもオッケー! 自分の好きな布で作れると思うとワクワクしますよね。  ちなみに、キモトモの為に頑張る!とこのときはがんばって縫ったわたしですが、自分の分については未だ「ずく」がでなくてやってません(ええ~)。そこが最大の問題かもしれません。ヤル気の神様、降りて来て~(笑)。  組み合わせをアレコレ考える時間も楽しいもの。時にはこんな手作りも、自分が楽しい&タイヘンなので職人さんの有り難みがわかるという有意義な(?)経験になりました。秋の夜長のソーイング話でした。

羽織のお袖でサコッシュと籠バックの内袋を作ってみた。の巻

星わにこ
2019/10/09 00:00
 可愛くて古着屋さんでゲットした絞りの羽織‥‥でも、裄も丈もつんつるてんで着られないし、ず~っと箪笥の肥やしにしてました。取り出しては眺め、うーんうーんと唸ってまた仕舞い‥‥。  リメイク細工物ができればいいんですけど、そこまでの気力や根気もなく、(岐阜では『ずくがない』といいます)うだうだと、ずっと放置していました。  が、先日、一張羅の山葡萄の籠バッグの内袋を汚してしまい、これはもう洗うしかないと取り外したところ、案外簡単な作りだったので、自分で気に入った布にしたらいいんじゃない?と思い立ち、羽織の袖がもしかしてピッタリサイズかも?と測ってみたらこれがビンゴ!  そもそも袋のような形になっているのでほとんど縫わなくていいし、裏地もついてる!!素晴らしさ。  幅を調整してマチを作って、ついでなのでポケットもつけて、それを籠バッグにぬいつけて完了。1時間もかからないで、めっちゃかわいい内袋になりました。  こうなるともう片方の袖もなんとかできないものかと眺めていて‥‥お袖は、肩から外すとほとんど袋物の形にすでになっているのですよね。このままバッグにしたらいいんじゃない? と、サコッシュにしてみました。  袖を外して、振りのほうをバッグの上にします。下の袖口を縫って止めればもうバッグの形に。裏地もついているし、なんと手間のかからないことか!  ただこのままだとちょっと幅が広いので、内側に折り込んで縫い止めて、ポケットのように使うことに。  肩掛けの紐部分は、羽織の衿の部分をそのまま使いました。  乳の輪っかも可愛いので、アクセントでつけてみました。  どうでしょう! なかなか可愛くないですか☆  切ったりする手間もないし、ちくちく手縫いでOK。縫うところも少ないです(肩掛けの紐部分が長い‥‥くらいかな(笑)まーっすぐ縫うだけなのでドラマを見ながら手仕事で)  結構いっぱい入りますし、肩掛けも幅があって生地もたっぷりあってなにしろ正絹。しかも総絞り。めっちゃ肌触りもよくて、気持ちいい!  汚れ防止のためにも、シルク用の防水スプレーをかけました。  えーこんなカンタンにできるならもっと作っちゃう? いらないお袖はないかー(間違) 残りの胴部分もなにかカンタンにできないかといろいろ模索中。素敵アイデアがあったら教えて下さいませ!  シミがあって着られないとか、リメイク用にと思ってそのまま死蔵している羽織や着物があったら、捨てる前にこの簡単お袖サコッシュ作ってみてはいかがでしょうか。羽織のほうが、肩ひもを作る手間がないのでおすすめです。秋の夜長に、ちょっとちくちく、いかがでしょうか。