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2023年7月掲載夏こそ!沖縄の織の着物の魅力


夏ですね。日本の南のリゾートといえば沖縄ですけれど、沖縄には「島の数だけ織物がある」といわれるほど、さまざまな織や染があります。その種類はどの都道府県よりも多いそうです。

皆様も一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。芭蕉布、八重山上布、宮古上布、花織、ロートン織、ミンサー、久米島紬などなど‥‥。今となってはとても手が届かないようなお値段のものもたくさんあります。

もともとは自分たちが着るために作っていたものがやがて献上品となったり、戦争で一旦衰退した技術をまた復興したりと、それぞれに沖縄の土地に根付いて受け継がれてきた技術です。

たとえば、芭蕉布はその名前の通りバナナの仲間である糸芭蕉の繊維を糸に紡いで織り上げる非常に希少な織物。糸芭蕉の栽培から始まり、繊維を取り出すのも大変な仕事。気が遠くなるような手仕事を繰り返して糸になり、それを織ることで独特の風合いが生まれます。芭蕉の外側の硬い繊維を使うか、内側の柔らかい繊維を使うかでしなやかさも変わるそうです。

第二次世界大戦で途絶えかけた芭蕉布の技術を守り育て、人間国宝にもなられた平良敏子さんの作品はとても有名ですよね。沖縄本島の大宜見(おおぎみ)村・喜如嘉(きじょか)を中心に制作されています。まさに最高峰の織物とも言えるかもしれません。

宮古上布は宮古島で織られる苧麻(ちょま)という麻の織物。細い糸が生み出す細かい絣模様と砧打ちという工程によって生み出される独特のロウを引いたような光沢と滑らかさが特徴です。琉球藍で染められた濃い色が印象的ですが、現代では明るい色のものもあるようです。

八重山上布は、石垣島で織り継がれてきた麻織物。こちらは明るい色のものが多く、「海晒し」という海で反物を晒して色を定着させる工程が有名です。白などの淡い色の反物が、石垣の透明感あふれる美しい海に広げてゆらゆらと晒される光景は、本当に美しいですね。

花織は絹や木綿の織物。沖縄本島の読谷村(よみたんそん)、知花(ちばな)、南風原(はえばる)などの産地があります。「オージバナ(扇花)」「ジンバナ(銭花)」「カジマヤーバナ(風車花)」など、30ほどある独特の絣模様が特徴です。「オージバナ(扇花)」「ジンバナ(銭花)」「カジマヤーバナ(風車花)」芭蕉布にしても上布にしても、風がよく通るように張りのあるものが多いですね。太陽が眩しい、暑い地域で生まれた織物ですから、どの織物もとても力強く、生命力にあふれているように感じます。

いずれにしてもとても希少なもので、なかなか新反で誂えるというようなことは難しいものではありますが、夏着物として一度は袖を通してみたい憧れですよね。

お母様やお祖母様から譲られたものなどがあれば本当にラッキーだと思います。大切にお召しになってください、といつもお伝えしています。

夏こそ着物、とおっしゃる方もいるように、夏の着物はお召しになる方が少ない中で涼やかに沖縄の着物を着こなせたらはっと目を奪われること間違いなしですね。

私自身は久米島紬を愛用していたくらいで、あまり沖縄の着物にご縁がないのですけれど、暑い夏の日には、沖縄の強い光と青く光る海を思わせるような織物を着こなせたらさぞかし素敵だろうと思います。

お手にとられる機会がありましたら、ぜひ見ていただきたいものです。

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